突然に我が家にミャアと舞い込んだ痩せた子猫よ今は王子様
トラはね。
茶トラのネコなんだ。
もちろん、名前なんかなかった。
ある日、突然、母さんネコから引き離されたボク。
夜だった。
人間に知らない場所に置き去りにされたんだ。
ここはどこ?
お腹がすいてきた「ミャアミャア」鳴いた。
すると、知らない人間が、棒みたいなものでボクを追い払おうとしたんだ。
ボクはびっくり、急いで自販機の後ろに隠れた。
もう一人の人間が「そんなことするなよ~子猫に」って言った。
「捨て猫だな。誰かもらってくれる人いないか?」
声をかけていたが、誰も連れて帰ろうかなとは言わないみたいだった。
「子猫拾ったんだけど連れて帰ってもいいか?」
そう言った人間がボクのとうさんになった。
「かわいい? ならいいよ。」
って言った人間が、ボクのかあさんになった。
次の日、ボクは動物病院という所に連れて行かれた。
ちょっと怖かったにゃあ~
蚤の駆除と、回虫検査、予防注射というのをされたんだ。
名前はかあさんがつけた。
「茶トラ猫だから、トラちゃんでどう?」だって。
なんか安易に決めたニャアって思ったよ。
今では、「トラちゃあん~」呼ばれると、びゅ~んと駆けていくボク。
案外気に入ってるんだ。トラって名前。
気が向いたらね、かあさんの肩に飛び乗って「ゴロゴロ」言うとすごく喜ぶんだ。
時には、外に飛び出し冒険したくなるボク。
とうさん,かあさんの目を盗んで何度か脱走してみた。
青くなって探しに来たんだ。すぐ捕まってやったけど。
このうちには、大きなワンとチビワンがいた。
大きくてもボクはひるまない。
大きなワンは「マグねえさん」小さなワンは「ルナねえさん」というんだ。
マグねえさんは、大人すぎて相手にしてもらえないんだ。
ルナねえさんは、チビでボクと同じ大きさ、プロレスの相手をしてくれるんだ。
というかボクが遊んでやってるんだ「ホントだにゃん」
そんなこんなで今は、幸せだにゃ。
ひとつ不満が・・・。
「やたら抱っこしたがるのは止めてくれニャいか!」
ボクがカワイイのは分かるけど・・・
ルナねえさんのつぶやき
「ふふ・・・何言ってんの~一番カワイイのはあたしだワン」
「ね!」
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